会社の所有者は誰なのでしょう。もっともメジャーな会社である株式会社の場合、所有者は株式を有する者つまり株主です。社長を含めた役員(取締役)は経営者です。経営者は必ずしも会社の所有者であるとは限らないのです。株式会社の最高意思決定機関は取締役会では無く株主総会なのです。<img src="http://www.rich1.net/img/danraku.gif" alt="段落調整">

株主の構成は上場会社であれば、自社ホームページ内のIR(Investor Relations、投資家向け情報)コンテンツで見ることができます。私がお世話になっているANAホールディングスの場合は以下です。
株式の情報(ANA公式)

ANAホールディングスの場合、大株主は名古屋鉄道と東京海上以外は信託口です。信託口は信託銀行に預けられた多くの人のお金で信託銀行が購入しています。元でとしては個人等になります。個人株主が過半数を超えています。個人株主から少しずつ預かり大規模な資本となっており、所有者と経営者は完全に分離しています。

上述のANAホールディングスと真逆なのがクックパッドです。最新の有価証券報告書(2015年12月期)の大株主の状況を見ると上位2名は佐野氏(43.57%)、穐田氏(14.76%)でともに取締役です。所有者=経営者になっています。

クックパッドは以前に経営方針をめぐる内紛がニュースになっていました。IRニュースを見ると創業者であり所有者でもある佐野氏が2016/3/22の取締役会で執行役を解任されています。取締役会は取締役の頭数による多数決による決議のため、例え所有者であっても意見が通らないこともあります。
IRニュース(COOKPAD公式)

取締役は株主総会で選任されるため取締役会で取締役の地位が奪われることはありません。しかし、50%近い株式を所有している株主が経営者の場合は、取締役の選任権限を有しているため、気に食わない取締役は次の株主総会で選任しないで追放することができます。

クックパッドの場合も創業者で所有者の佐野氏が取締役会で執行役を解任されていますが、2日後の取締役会で執行役に復帰しています。大株主である所有者の意見が反映される形で決着をしていったのは、株式会社の性質上当然の結果といえます。

創業者が一代で築いたベンチャー企業の社長、株式を一族で所有する同族企業の社長のといった所有と経営が一致している会社は、経営者が強力なリーダーシップで突き進む時は意思決定が速く有利に働くこともありますが、社長が暴走したときに止められないという弱点も持ち合わせているといえます。

上場企業の財務諸表、大株主状況、役員の状況等は金融庁の開示システムEDINETの有価証券報告書で確認することができます。
EDINET(金融庁公式)


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